ANAアップグレードポイントについて整理してみた
ANAアップグレードポイントについて、自分なりに整理してみる。
と言っても、基本的には下記ページに殆ど全てが記載されているので、これらを読めば大抵のことは分かる。
が、アップグレードポイントの利用は自分的には随分ややこしいため、今後に備えて抑えておきたい点を記載する。
▼アップグレードポイントの獲得
まず、アップグレードポイントの獲得について。
獲得の方法は、把握できているところでは下記の3つ。
- 前年(1〜12月)に獲得したプレミアムポイント数に応じたポイント:4〜100
- スーパーフライヤーズ会員にプレゼントされるポイント:4
- ダイヤモンド会員の選択式特典:12(選択した場合)
前年に獲得したプレミアムポイント数に応じて獲得できるポイントについては、下記グラフをみると一目瞭然。
ダイヤ獲得ですっとやめれば、40ポイント獲得となる。
そして、ダイヤモンド会員の選択式特典について。2018年はこんな感じ。
引用元:2018年度 「ダイヤモンドサービス」メンバー限定 選択式特典・ネームタグのご案内 | ANAマイレージクラブ
ちなみに2019年度はこちら。既に申し込み期間は終了。
獲得についてはこんな感じ。
▼アップグレードポイントの利用
次に利用について。こちらが滅法ややこしい。
概要はこんな感じ。
- 有効期限は、各年度の4月から翌年3月まで(4/1〜3/31)。
- 翌年度への持ち越しは不可。
- 往路が3月で復路が4月の場合、復路では利用できない。
次に具体的な利用の形。大きく次の3つある。
- SKYコインへの交換
- 空港ラウンジの利用
- 座席のアップグレード
まず、SKYコインへの交換から。3通りのうちで考え方が一番シンプル。
- 交換率:1ポイント → 1,000コイン
- 交換の期限は翌年3月(ポイントの有効期限と同じ)
ただし、SKYコインへの交換率は他の形と比べると、決して良いとは言えない。
次に空港ラウンジの利用について。
- (国内線)ANA Lounge:2ポイント
- (国内線)成田Arrival Lounge/セントレア共用ラウンジ:2ポイント
- (国内線)ANA Suite Lounge:2ポイント
- (国際線ラウンジ)ANA Lounge:3ポイント
- (国際線ラウンジ)ANA Suite Lounge:4ポイント
上記ポイントを支払うことで、同行者2人目以降の利用が可能になる(ラウンジの利用条件はここでは触れない)。
ラウンジ利用は、マイルかアップグレードポイントなので、そこから交換率を計ってみる。
※マイルからSKYコインへの交換率は1.7倍で計算。
- 国内線:「2,000マイルか2ポイント」 >> 1ポイント → 1,000マイル >> 1ポイント → 1,700コイン
- 国際線普通ラウンジ:「4,000マイルか3ポイント」 >> 1ポイント → 約1,333マイル >> 1ポイント → 約2,267コイン
- 国際線スイートラウンジ:「5,000マイルか4ポイント」 >> 1ポイント → 約1,250マイル >> 1ポイント → 約2,125コイン
SKYコインへの交換率と比較すると、ラウンジ利用の方がお得そう(ただ、マイル獲得方法によって価値は変わってきそう)。
最後に、座席のアップグレードについて。ここが圧倒的にややこしい。
まず路線ごとの利用ポイント。
- 国内線(一律):4ポイント
- 国際線(東アジア/エコノミー→ビジネス):6ポイント
- 国際線(オセアニア/エコノミー→ビジネス):10ポイント
- 国際線(リゾート東南アジア南アジア/エコノミー→ビジネス):8ポイント
- 国際線(リゾート東南アジア南アジア/ビジネス→ファースト):16ポイント
- 国際線(欧米/エコノミー→ビジネス):10ポイント
- 国際線(欧米/ビジネス→ファースト):20ポイント
交換率を考える時、各路線のアップグレードにかかる料金が関係してくる。
例えば国内線だと、こんな感じで路線によって価値が変わってくる。
※東京からの便の例(金額は事前料金と当日料金)
- 14,000円/15,000円:札幌/福岡/佐賀/沖縄/宮古/石垣
- 10,000円/11,000円:大阪/広島/岩国/松山/大分/熊本/宮崎/鹿児島
- 7,000円/8,000円:名古屋/稚内/釧路/函館/岡山/山口宇部/高松/高知など
- 7,000円/8,000円:仙台/新潟/富山/小松/八丈島/など
交換率は次のように考えられる(※1SKYコイン=1円で計算)。
- 14,000円/15,000円の路線:3,500/3,750コイン(円)
- 10,000円/11,000円の路線:2,500/2,750コイン(円)
- 7,000円/8,000円の路線:1,750/2,000コイン(円)
空港ラウンジの利用と比較すると、10,000円か14,000円の路線の利用でお得感が出そうな感じ。
ちなみに、この他にもアップグレード料金が5,000円や3,000円の路線もある。詳細は下記のサイト(PDFファイル)で確認できる。
- 2018/10/28〜2019/3/30:https://www.ana.co.jp/domestic/promotions/special-info/advance-upgrade/pdf/ug_fare_18w.pdf
- 2018/4/1〜2018/10/27:https://www.ana.co.jp/domestic/promotions/special-info/advance-upgrade/pdf/ug_fare.pdf
国際線の場合は、、、路線や予約クラスや時期/日時によって料金が変わり、ケースが多岐に渡ってしまうことから国内線のような網羅は極めて困難。。。
従って、2019年2月時点でのとある路線で様子を見てみるにとどめる。
ということで、「3月中旬」の「東京(羽田)→ シドニー」で次の条件で見てみる。
- プレミアムエコノミーからビジネスへのアップグレード
- プレミアムエコノミーの座席はビジネスへのアップグレードが可能な種別
- PP単価の関係上、プレエコより安価ではあるが、エコノミーの選択肢は無い
すると、こんな感じに。
- Premium Economy Value Plus(Eクラス):約114,000円
- Business Value Plus(Zクラス):約212,000円
- 交換率:10アップグレードポイント → 98,000円 >> 1ポイント → 9,800円
上述の他の利用の形と比べると、圧倒的に有利な交換率になった。ただし、PP単価は約15円と決して良いわけでは無い。
ちなみに、EクラスとZクラスは、「変更不可、払い戻し可(要手数料)」で条件が共通しているので比較対象としたが、ビジネスをCクラスで計算するとさらに率は上がる。が、そこにどの程度意味があるかは不明。
同じ感じで、「3月中旬」の「東京(羽田)→ シンガポール」で見てみる。
- Premium conomy Value Plus(Eクラス):約97,000円
- Business Value Plus(Zクラス):約197,000円
- 交換率:8アップグレードポイント → 100,000円 >> 1ポイント → 12,500円
シドニーよりも更に素敵な交換レートに。ただし、PP単価は約17円とシドニーよりも悪くなる。
せっかくなので、もう一つ。「3月中旬」の「東京(羽田)→ 香港」で見てみる。香港路線はプレエコの設定がないのでエコノミーで比較。
- Economy Basic Plus(Uクラス):約74,000円
- Business Value Plus(Zクラス):約91,000円
- 交換率:6アップグレードポイント → 17,000円 >> 1ポイント → 約2,833円
いきなりレートが急降下、、、国内線と同等に。。。怖いことに、UクラスとZクラスの値段がほぼ同じな便もある。。。更にPP単価は約38円、、、恐ろしい。。。
ただし、ダイヤには下記の選択肢がある。
- アップグレード対象ではない予約クラス場合でも、2倍のアップグレードポイント利用によって、アップグレードが可能。
最後にこれを利用した場合を見てみる。
せっかくなので、全く価値となった「3月中旬」の「東京(羽田)→ 香港」で再挑戦。
- Economy Basic Plus(Wクラス):約26,000円
- Business Value Plus(Zクラス):約91,000円
- 交換率:12アップグレードポイント → 65,000円 >> 1ポイント → 約5,400円
だいぶんマシになった。ただ、PP単価は約20円と相当悪いことには変わりなし。。。
修行とかPP単価とか獲得マイル数とか何処かに行きたい、などなどを考慮に入れると、一概にどれが効率的かは言えないところもある。
ただ自分としては、今回整理したことで理解が深まった気がするので、手持ちのアップグレードポイントを今後上手く活用していきたいところ。
と言っても、2018年度分の有効期限まで後2ヵ月もない。。。(汗
と言うことで、アップグレードポイントの利用についてはこれくらいにして、最後に1つ注意点。
- 国際線の特典航空券の利用時は、アップグレードポイントが利用できない。
これは痛い。。。